Interview to Malaysian

インド系マレーシア人経営者との対話。
(対話の内容には手を加えてないので、多少の偏見は無視してチョ)


Q、「現在の日本を取り巻く国際情勢をどう捕らえているのか?」
A、日本は今まさに分岐点に立っているのではないか?
  特に日中関係は諸外国のメディアを始め、大変注目している点である。
  先のASIAサミットでは、マレーシアのアブドラ首相が
  日本の小泉首相、中国の胡錦涛国家主席の間に入って
  同じペンを使わせてサインさせたことが国内では話題になった。
  中国の経済、軍事における台頭が世界的に牽制されている中で、
  日本のとる対中外交は特に注目している。


Q、「中国以外にも、インドの経済発展がすさまじいが、
   BRICSに代表される途上国に対してはどのような見識か?」
A、インドはかつてからアメリカによる経済支援を受けていた。
  特にITに関しては優秀なインド人学生、技術者をアメリカ側が受け入れ、
  積極的に育ててきた実績がある。
  ただし、インドの発展はまだごく一部の都市部のみであり、
  政治を盛り上げる中産階級の割合も少ない。
  インド政府は軍備に多額の投資をしており、
  国民はその資金を食料にまわせと言う。

  インド対中国の関係には因縁があり、
  中国のチベット侵攻があったように、インドは中国に対して嫌悪感が強い。
  ちなみに、チベット侵攻後、ダライ・ラマの勢力はインドに亡命している。
  
  BRICSに関しては、ブラジルに注目している。
  貿易のボリューム、余力が未知数であり、
  今後に注目している。

  BRICS以外でも、インドネシアは同じくヒンドゥー教を信仰するインドと、
  かねてから太いパイプで繋がっており、
  国内情勢が安定すれば、発展が期待できる。


Q、「マレーシアの方向性について。」
A、マレーシアは急速に発展した。
  産業としては、天然ゴム、紙、半導体などがある。
  現在は緩やかな上昇程度で、
  今後、再度、急激に発展することは期待できない。
  マレーシアに拠点のあった外資の工場は、
  インド、中国、ベトナムなど、より人件費が安く、
  かつ、政治リスクの少ない国へシフトしている。


Q、「マレーシアは3年前に比べ、物価がやや上昇したと思うがどうか?」
A、確かに物価は上昇している。
  しかし、その割に所得があまり上昇していないため、
  低所得者達はときおり、国の労働政策に対してデモを起こす。


Q、「隣国シンガポールについて」
A、シンガポール経済は非常に成功していて、
  税金の一部を全国民にキャッシュバックした。
  女性の結婚率は非常に低くなっており、
  格のある仕事、車、コンドミニアムを持っていることが、
  結婚する男性への条件だとする風潮がある。
  総じてシンガポールの女性は仕事ができ、
  賃金も純粋に、それに比例している。
  対する男性は、マレーシア人、中国人といった、
  外国人と国際結婚するケースが増加している。


Q、「10年後、20年後の世界情勢についての見解」
A、それは分からない。
  ただし、歴史を見れば、世界のトップが
  ローマ帝国、モンゴル帝国、イギリス、アメリカなど、
  時代によって変わってきたように、
  中国やインドがトップに躍り出ることも十分考えられる。

  中東諸国は石油が出尽くすまでは発展するだろう。
  それ以降は期待できない。

  冷戦状態であったロシアとアメリカが、
  現在では友好関係にあるように、
  中国と日本、アメリカとイスラム諸国も
  分かり合える日がくるかもしれない。

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