大地の咆哮

中国はどこへ行くのか。
約30年間、中国外交の第一線で活躍した元上海総領事が、
知られざる大国の実態と問題点を詳細に分析した書。

















2004年5月、在上海日本総領事館の館員が、
中国側公安当局者による恫喝と脅迫に苦しめられ、
自殺の道を選んだ事件は、日本人に大きな衝撃を与えた。
そのときの総領事が著者である。

同年秋、一時帰国した著者は、自らの体に病巣があることを知る。
医師から告げられた最終診断は末期がんであった。
抗がん剤による激しい副作用と闘いながら、
日本と中国の未来を見据えて書いたのが本書である。

「解説文」を執筆した岡本行夫氏(国際問題アドバイザー)はこう語る。
「この本は現在の中国を分析するものとして
 世界中で書かれた多くの著作のうちでも屈指のものだと思う」
「現役の外交官が、病気と闘う中で、自分の経験と考えを、
 脚色や誤魔化しなしに、そのまま我々に伝える決心をした」

著者はいう。
「中国認識で大切なことは、
 机上の理論を排した現実に即して中国を理解することだ」と。
その言葉どおり、日本人が知らない中国の実態を明らかにした大著。

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